ポジションについて

なんとなく、自分の中で理解してきたことを「見える化」してみる。

【ポジションを出す意味】

検討すべき事は、技術レベルや経験に左右されない。
なぜなら、人体の構造は変わらないから。

「初心者だからまずは慣れるまで様子をみる」というのは間違いで、対応力の無い初心者だからこそポジションを出し、トラブルの発生を避けるべき。
初期設定を間違えると時間と体力を無駄にし、苦しむだけでなく、なんらかの症状が発生する危険がある。

ペダリングとポジションはセットになっており、思想によって最適解が変わる。
・その人の体格や骨格、競技適正、経験などにより、「許容できる幅」というのが決まる。
  例えば、「上死点での膝関節角100度が最適」という思想があったとして、それは一般化された数値。
     科学的根拠というのはあくまで「重要な参考資料」どまり。
     その人に合わせてアレンジ(特殊化)する必要がある。
  フィッティングスキルの優劣は、知識の有無ではなく、特殊化の精度による。
     理論がなくても、アプローチが正しければ良いので、感覚だけでもこなせる。
     何も考えていないと引出しは増えない。振り返らなければ蓄積は無い。
     =対応力が上がらないので、直感のみの名人は実際にはあり得ない。

【検討事項】

★どういったペダリングをするか?(どこで踏むか?)で変わる部分
・3時での足首の角度 = 踵が水平 〜 やや上がり気味の範囲
・3時での膝位置 = 踵の上(脛骨が地面に対して垂直)〜 ペダル軸の上
・上死点、下死点での膝の角度

★腰椎を曲げるか、股関節を曲げるか?で変わる部分
・サドルの荷重面に対する骨盤角
・サドルの荷重面に接する位置(坐骨結節の位置)
・腰椎群の角度&股関節の角度 = どの程度曲げるべきか、伸ばすべきか

★ハンドル位置について
・ハンドルを持つ際の肩関節角 = 90度
・下ハンは小指で握れる位置。ブラケットを持っても上半身の位置が変わらない方がよい?
・上ハンを持つときは上半身が起きても良いのか?

【ポジション決めの手順】

1)クリートの位置
 足の裏のどの部分で加重するかを決める。
 決め方は様々だが、段差の上にのって踵を浮かし、ふくらはぎに力を入れなくても立てる位置が良いと思う。
 下腿部が脱力した状態で、身体を支えることができているという事。足趾の母指球あたりになるはず。
2)サドル高さ、深さ(前後位置)
 3時の膝の位置を決める(思想による)
 上死点、下死点での膝関節角を決める(思想による)
3)サドル角度
 サドルの荷重面(座面)に対し、坐骨結節のやや前で荷重できているかどうか。
 想定する股関節角、あるいは腰部角をとった際に、安定して座れるか?(座面に対する骨盤角)

現状、このような理解。